2014年11月25日火曜日

鳥獣戯画と高山寺

修理された鳥獣人物戯画が見たくて、京都に行って来ました。

鳥獣人物戯画・・・名前を知らなくても、その絵を一度位は見たことがあるのではないでしょうか?
ウサギとカエルが相撲をとっている絵が有名な絵巻です。 京都の高山寺所蔵の絵巻ですが、今は国立博物館に委託保管されています。

今回、絵巻の下に貼られている紙が新しく貼りなおされて、公開されました。 以前のものは、かなり劣化してきていて、今回の修理で本当に綺麗になったようです。

この展覧会、ものすごい人気だったようで、ネットで混雑状況がツイートされていました。 混んでいる時には、240分待ちなんて日もあり、私が行く日は大丈夫だろうか~と心配しながら行ってきました。

朝一の新幹線で京都に行って、京都国立博物館に行きました。 9時半前には着いたと思いますが、それでも50分待ちの列でした。 これは入館までの時間で、中に入った後、絵巻の甲巻(一番有名なウサギたちの絵です)を見る所は、また20分待ちでした。 でも、これでも空いてる方だったと思います。

入館の為に並んでいる間もテントの中に鳥獣人物戯画の絵のコピーが飾ってあり、飽きさせないようになっています。 こういう配慮はありがたいですね。

そして、やっと入館。 最初は、高山寺に収蔵されている宝物が順番に展示されています。綺麗な仏様とか、孔子が書かれた書とか、色々なものがありました。

そして甲巻の所へ。 やっぱり行列していました。 ここでも、周りの壁に鳥獣人物戯画の絵が描かれていて、本物ではないですが、楽しめます。 20分位並んで、やっと自分の番になりました。 本物の鳥獣人物戯画は初めて見ましたが、本当に素晴らしいです。 甲巻は平安時代に描かれたそうですが、何百年も昔にこんな素晴らしい絵を描いた人がいたことに驚きました。 修理された絵は今、すらすらっと描かれたように生き生きとして、迫力がありました。 本物が持つ力なのでしょうか?絵を描いた人の思いのようなものが伝わってきて本当に感動! ゆっくり見たかったのですが、混雑であんまりじっくり見ることは叶わず、目に焼き付けて帰ってきました。 それでも、その素晴らしさは良く分かりました。 

日本人がこの絵が大好きなのは、ウサギやカエル、猿といった動物でありながら、その当時生きていた人たちを擬人化して描いていて、人間を描く以上に愛嬌のある動物たちの仕草に、ハートをやられてしまうのでしょう。 どの絵を見ても、可愛らしくて面白いです。 並んで見た甲斐がありました。

今回、わざわざ京都まで行きましたが、来年の4月位には東京の国立博物館でも展示されるようです。 来年は、今回見られなかった別の絵巻部分も見たいと思います。

この展覧会を見た後は、紅葉の京都も堪能してきました。 高雄にある神護寺、高山寺にも行きましたが、高山寺、想像していたよりも山深くて、去年行った戸隠神社に雰囲気がとても似ていました。 こういう山深い所で、絵巻が長年伝えられてきたんですね。 平安時代に描かれた日本最古の漫画が、今も大事にされて、多くの人が見られのは本当に幸せなことだと思います。

ご興味のある方は、東京で展示されるときにぜひご覧になってみてください。







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